【若戎「中取り」純米吟醸 生原酒 育酛 “真秀”】
【若戎「中取り」純米吟醸 生原酒 育酛 “真秀”】
蔵の創業は、嘉永6年(1853年)
…黒船が浦賀に来航した年です。
7代目・義左衛門が藤堂藩より酒造りの印札を受け、酒造業を開始。
それまで蔵元の重藤家は、お伊勢参りの初瀬街道沿いにあった現在の地で「たわらや」という旅館を営んでいました。
筋向かいにある造り酒屋「蛭子屋」から、ある日「居抜きのままで商売を取り替えてはくれないか」と懇望されます。
これを受けて、酒造りの第一歩を踏み出しました。
「若戎」という酒銘は、一つには、蛭子屋の経営者が若いエビスに変わったこと。
二つには、新年に若者が戎の面を被り福徳開運・商売繁盛・家内安全を祈念し…
若水の福茶を飲み酒を酌みかわす「初戎」という風習がこの地にあったこと。
また、伊賀出身の俳聖”松尾芭蕉”が詠んだ句「年はみな人にとらせていつも若戎」にちなみ名付けられました。
(”若戎”は、伊勢神宮 度會神道の ”常若”にも通じています)
●育酛 (山廃仕込み)”真秀”●
天然の菌の力を借りてじっくりと醸す製法、生酛や山廃のことを若戎酒造では育酛(そだてもと)と呼んでいます。
自然の織り成す不思議な力を巧みに操り ”蔵付きの乳酸菌”を取り込み、手間暇を惜しまずに育てた純米吟醸です。
蔵付きの菌たちと、じっくり時間をかけて酛を育てます。
造るのでなく、自然に育まれ 造られていく高品質の銘酒。
その名も、真に秀でると書いて「真秀 (まほ)」と読みます。
育酛ならではの馥郁とした香り、まろやかでトロリとした口当たり…
しっかりとしたボディを持ちながらも、柔らかな旨みが広がります。
自然は至善に通じていて、優しく大きな無償の愛に抱かれています。
出典https://smbiz.asahi.com/article/14017939
…日本人は自然の織りなす森羅万象を「神」と讃え、畏敬の念をはらい「神」と酒を契りました。
自然界の作用である、発酵から生まれる日本酒。
麹菌や酵母などは、自然界の微生物とともにあり…
この発酵方法は、世界で日本の国にのみ存在します。
元々は、神饌としての歴史であり…
国酒として護り伝えてきた証です。
日本の四季とともにある、”いのちの米”… そして”いのちの水”。
元より “清酒”という呼称は…
自然の恩恵に感謝する、清き御神酒(神饌)に由来します。
(※明治まで度会神主が護り伝えた豊穣感謝祭の神饌に由来)
杜氏という呼称名も、 度會神主の刀自が起源とされています。
全国の酒蔵は使命として、水源である鎮守の杜を護り伝えてきました。
これこそが國酒とする意味であり、本来 伝える日本酒造りの原点です。
(三重県伊勢市 …明治9年まで 度会県度会府)
●透明感あふれる、中取りの純米吟醸●
御紹介の”真秀” は、圧をかけず滴り落ちる最良の部分を瓶詰めした「中取り」の純米吟醸です。
醪を搾る際に圧力を掛けず、自然に滴り落ちる珠の様な雫を一滴一滴 集めた「無圧搾り」です。
さらに火入れや加水処理をせず、生原酒の一番良い「中取り」部分のみ汲み上げた渾身の自信作です。
お酒を搾る際、最初に出てくるお酒を”荒走り”… 続いて出てくるお酒を”中取り”と言います。
“中垂れ”、”中汲み”とも呼ばれ、香り豊かで深い味わいを生み出し… 最も美味しいところと言われている部分です。
そのため、全体の僅か数%しか造ることが出来ず入手困難とされました。
かつては酒鑑評会などに出品され、世に出ない”幻の酒”でもありました。
中取り部分を口にすれば、透き通るような綺麗な美味しさに驚かされます。
そこに、自然界が育んだ 酒母 “育酛” のしっかりした芯の強さが加わります。
…神技のような絶妙な調和こそ真秀を冠する意であり、豊かで深い旨味を醸し出しています。
●自然に根差す、王道の味わい●
まさしく王道の整った味わいで、貴重な中取りです。
雑味のない豊かな味わいで、ほんのりとしたガス感…
トロピカル系フルーツ、マンゴー、パイナップルのような果実味。
馥郁とした香りに加えて、まろやかでトロリとした口当たり…
次いで、山廃仕込みならではとなる心地良い酸味が続きます。
上品で綺麗な酸により、透明感とキレの良さも感じられます。
和洋問わず食と合わせやすく、最高の仕上がりとなっています。
冷やと燗では違った顔を見せ、様々な温度帯でお楽しみいただけます。
しっかりとしたボディを持ちながら、柔らかな旨みが広がるお酒です。
原料米 ……山形県産 出羽の里
精米歩合…… 60%
アルコール度数 ……16度
日本酒度…….- 0.8
酸度……1.9
アミノ酸……0.8
酵母……MKI
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