【雁木 MUSUHI 】

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【雁木 MUSUHI 】

明治初期の創業。

雁木のある水際で「酒」という命を生み続けてきた八百新酒造。

順風満帆の時代もあれば、荒波に翻弄された時代もありました。

“雁木”とは、いのち生み出す原点…

創業当時、原料米は蔵のすぐ脇を流れる今津川から運ばれてきました。

出典http://y-shuzo.com/hp/yaoshin.html

雁木(階段状の船着場)から、水揚げされていたことに由来しています。

視界不良で回帰すべき港を見失ったとき…
自らを見つめなおし創業精神に立ち返り、

原点回帰する決意を世に問うた酒が「雁木」です。

御紹介のMUSUHIは、災害により耕作放棄地となった棚田を蘇生…

自然農法で育てられた “山田錦” を、原料米として造られたお酒です。

古事記や日本書紀に登場するタカミムスヒ、カムムスヒの神が司る復活神話から「MUSUHI」と命名されました。

再入荷しましたので、御案内します。

 

●逆転の発想「再生と復活」●

山口県岩国市の中山間部に美しい田園風景が広がる、周東町祖生…

2018 年、西日本大豪雨がもたらした土砂崩れによって
祖生の一角にあった数枚の棚田が埋もれてしまいました。

有機的自然循環型にして、地力が養われるようにと決意…

土壌改良をすることで、死んだ田面の”蘇り”を図りました。

重労働の伴う立地条件も… 発想を逆転すれば、有機栽培を試みるうえでの好条件となっていきます。

また、この年はトビイロウンカの大量発生により山口県は史上最悪の凶作となりました。

されど、農薬に頼らなかった この棚田の稲は、見事に稔りをつけることができたのです。

無農薬、有機栽培によって「雁木」の酒米を作ることを目指す八百新酒造…

農家とともに田植えから農薬に一切頼らない人力での除草、稲刈りを共同で行っています。

 

●発酵とは… 「いのちの営み」●

高天原におわしますタカミムスヒの神とカムムスヒの神は、数々の復活神話を司ります。

この二柱の神名に顕れる
「MUSUHI (産霊)」とは…

生成のエネルギーであり、原初に戻るエネルギー…
死から再生するエネルギーと解釈されています。

”いのちの米”が、発酵という「いのちの営み」によって日本酒となります。

春の田植えに始まり、稔りの秋には感謝しての酒造り…

神事の成り立ちには、必ず直会（なおらい）という儀式があります。

『神人共食』と言って… 神饌と一緒に、盃を交わし神酒で契ります。

（※酒造りの神饌とは、神宮 度会神主家が伝えた豊穣感謝祭から…）

MUSUHIとは、新たな ”いのちの誕生” として結ばれていくという意味も込められます。

ラベルのデザインは、暗闇から浮かび上がる“最初のいのちの輝き”をイメージしています。

 

●MUSUHIは、究極の食中酒●

棚田を蘇らせる、信念から起動…

こうして土壌に自然の地力が蘇り、
障害を乗り越え強い稲が育ちます。

採れた酒米が発酵して、酒に成っていきます。

おにぎりをオムスビと発する、言の葉こそ…
一連の「MUSUHI」の真意かもしれません。

このMUSUHIは、数値等の情報による予断を排して向き合っていただきたいので、敢えて“精米歩合”を非公開にしています。

したがって “純米大吟醸” との表記もしていません。
（口に含めば、誰も納得する素晴らしい味わいです。）

人工的で派手な香りではなく…
すべて自然は、至善に通じる…

自然で清楚な香りは、祖生の澄みきった空気を感じさせてくれます。

透明感のある味わいは、自ら料理へと誘い…
自然な甘みが、料理に寄り添っていきます。

しっかりした酸が、後味をきれいに洗い流す素朴で凛とした食中酒です。

農家と酒造家による、強く優しい絆で結ばれた本来の“國酒“…

究極とも呼べる食中酒を、味わっていただけたなら幸いです。

 
産地………… 山口県(岩国市今津町)
蔵元…………八百新酒造株式会社
アルコール..16度
原料米……祖生棚田自然栽培山田錦(100%)

 
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